Q&Aサイトなどを見ていると
「下手な美容師にカットされてしまったので上手い美容師の見つけ方を教えてください」といった意見を結構見かけます。
ということで今回は、上手な美容師の見つけ方をご紹介していきます。
目次
「上手な美容師」の定義は人によって違う
「上手い美容師の見つけ方を教えてください」と言う方達の意見をよく読んでみると、「下手な美容師や上手い美容師」の定義がお客様によって違っていて、大体以下の5つの不満があることが分かります。
① 画像を持っていったけど全然違うスタイルにされてしまった。
② 左右の長さが違った。
③ 似合わないスタイルにされた。
④ 家でスタイリングしづらかった。
⑤ ホットペッパーで評価が高い美容室に行ったのに下手な美容師に当たった。
これらに対して多くの美容師さんは、カウンセリングを丁寧に行ってくれる美容師が上手いと回答しているのが目立ちます。
確かにカウンセリングをしっかり行う事によって解決することはたくさんありますが、残念ながらカウンセリングではどうにもならない事もあります。
例えば、①番の「画像を持っていったけど全然違うスタイルにされてしまった」というのは、美容師の技術力が足りないことが原因という事も多々ありますので、カウンセリングだけではどうにもなりません。
とういうことで、今から先程あげた5つの不満を解消してくれる美容師の探し方をご紹介していきます。
①画像の通りのヘアスタイルを作れる美容師とは?
Q&Aサイトなどの意見で多いのが、「画像を持ってカットしてもらったけど全然違うスタイルにされてしまった」と言う意見です。
当然この意見を言っている人が求めているのは、画像の通りのヘアスタイルを作ってもらう事です。
髪質などの問題でどうしても無理な場合は、どのように対処していくのかカウンセリング力が問われますが、基本的に画像のスタイルにして差し上げるのがベストでしょう。
この要求に応えるために必要なものとは?
この要求に応えるためには写生のスキルと絵心が絶対的に必要です。
写生というのは目で見た景色や造形を2次元で表現するスキルなわけですが、2次元で表現出来ない人が、3次元のヘアスタイルなど作れるはずがありません。
中には画像を見れば、そのスタイルのカットの展開図が分かるので、写生のスキルや絵心など必要ないという人がいるかもしれませんが、髪質や骨格が違うので同じ展開図では同じスタイルにならない事が殆どです。
なので髪質や骨格に対応する能力も必要で、そのためには絵心が必要ということなのですが、展開図でしか考えていない美容師は、「この時点で髪質(又は骨格)が違うので無理です」と諦めてしまうかもしれませんね。
例え諦めないでトライしてみたとしても、絵心が無ければ、どこをどうカットすれば良いのか分からず、無駄な時間ばかりが過ぎてしまい、結果全然違ったスタイルになってしまう事が多いです。(実際に私はこのタイプの美容師を今まで散々見てきました)
しかし絵心さえあれば「この骨格だと、ここをカットすれば画像の雰囲気になるな」みたいな判断が容易に出来てしまいますので完成までの時間も早いです。
つまり展開図をイメージ出来るというのは最低限必要なスキルでしかなく、そのお客様の骨格などを考慮して再現したりデザインするには写生のスキルや絵心が必要なのです。
当然パーマやカラーが必要なスタイルであれば、更に高いスキルが必要になってきます。
どうしても無理な場合は?
どうしても髪質的に無理なケースもあるのですが、その場合はどの部分が再現出来ないのか?それは何故なのか?(毛量が足りない、髪にコシが無いなど)を事前に伝えなければいけません。
写生のスキルや絵心が無い美容師はイメージ出来ないので、事前に的確に伝えることが出来ないのでお客様に不満が残ってしまう事でしょう。
ちなみに私の場合は「出来る限り近づけますので一度やってみましょう」といって施術に入ることが多いです。
事前にどの部分がなぜ再現できないかを明確に伝えているので、むしろその通りに再現出来なかった場合は感動すらされます。
そしてお客様も、ここまでやっても出来ないのなら諦めるしかないと心から思ってくれていると思います。
だからこそ画像のスタイルが再現出来なくても、また私のお店に足を運んでくれているのでしょう。
残念ながら画像のスタイルを再現できる美容師は少ないです。
ここまでの説明で、持って行った画像のスタイルを作るには写生のスキルと絵心が必要なのはお分かりいただけたかと思いますが、残念ながら私の知る限り、これに該当する美容師は少ないです。
私はこれまで何十人もの美容師の仕事を見てきましたが、写生のスキルと絵心が無いのが原因なのに骨格や髪質のせいにしてしまう美容師が本当に多いです。
画像のスタイルを再現してくれる美容師の見つけ方とは?
では、どうやって写生のスキルと絵心がある美容師を探せば良いのかというと、残念ながら見た目だけで見つけるのは難しいです。
ですので一度担当してもらって、その時に絵が好きか嫌いかを聞くと良いと思います。(絵が上手いか?と聞いてしまうと、中々答えにくいと思いますので、好きか嫌いかがよいでしょう。)
もしもこれを読んでいるあなたが美容師なら、写生のスキルや絵心は鍛えればある程度は身に付きますので是非頑張って欲しいと思います。
ちなみに、右脳が芸術の脳と言われていますが、左脳派の方でも練習すれば上達することは間違いありません。
余談ですが
どこの美容室か忘れてしまいましたが、練習会で粘土を使って造形のスキルを上げているというのを聞いたことがありますが、本当に素晴らしい練習法だと思います。
以前、私がまだ雇われ店長だったころ、同じように粘土を使って練習しようと提案しましたが、私は典型的なプレイヤータイプなので求心力に欠けており、却下されました…(苦笑)
念のため
念のために言っておきますが、写生のスキルと絵心が必要なのは、あくまで画像のスタイルを作る場合ですので、これらが無ければ美容師として失格とか言うつもりは全くありません。
むしろ、それ以外の要素の方が美容師としては重要だと思います。
② 左右の長さが違った。
左右の長さが違ったので下手くそだ!という意見も見かけます。
これは単に下手くそである場合もあるかもしれませんが、実はカウンセリング不足である事も十分考えられます。
なんで左右の長さとカウンセリングが関係あるのか意外に思うかもしれませんね。
実は、お客様の普段のお手入れの仕方によっては左右の長さをあえて違う長さにカットした方が楽なケースがあるのです。
女性の方なら分かると思いますが、片方はストレートなのに片方はハネちゃうみたいな事ってありますよね?
あれはつむじをイメージしていただくと分かり易いと思いますが、右巻きや左巻きなどのように渦を巻いているからです。
実際の頭の髪の流れはつむじのような単純な右巻き左巻きだけではなく非常に複雑に流れていますので、例えば左右を同じ10センチにカットしてしまうと明らかに見た目が違ってしまうのです。
なので、一旦ドライヤーで乾かして流れやクセを見極めて、左右が同じに見えるように、あえて左右を違う長さにするのです。
ただし、これは全てのお客様に対する考え方ではなく、いつもブラシやアイロンを使ってクセを補正されるお客様の場合は左右をキッチリ同じ長さにカットします。
このように、お客様の普段の仕上げ方によって左右の長さの決め方も変わるのでカウンセリングが非常に大事なのです。
こういった事に気を遣ってくれる美容師の見つけ方ですが、一度担当してもらってちゃんと説明してくれるかどうか確認するしかないと思います。
③ 似合わないスタイルにされた。
もしもあなたが美容室で「似合うヘアスタイルにして下さい」と言った場合、満足する確率は低いです。
詳しくはコチラをご覧いただきたいのですが、要は美容師とお客様との「似合う」が違うからです。
美容室に行った後で「似合わないスタイルにされた」という気持ちをお持ちになったのであれば、それはあなたの中に「似合う」の定義がある事になるので、まずはそれを自分自身で明確にして、それを伝えなければあなたが思う「似合うスタイル」にはなりません。
まあ、これを引き出すのも美容師の仕事なので、「似合うヘアスタイルにして下さい」と言っただけでそのまま施術に入る美容師さんは危険だと考えて良いでしょう。
つまりこの「似合わないスタイルにされた。」というのもカウンセリングが大事という事になりますね。
④ 家でスタイリングしづらかった。
家でスタイリングしづらいという場合は単純にカットやパーマが下手な場合と、デザインそのものがお客様の髪質などに合っていない場合が考えられます。
これらを解決するには高い技術力とカウンセリング能力を持ち合わせている必要がありますが、そういった美容師は指名が多くて忙しい可能性が高いです。
指名が多くて忙しい美容師さんの予約は取りにくいので、その場合はあなたの周りの素敵なヘアスタイルをしている人を探して「家での手入れはやり易い?」聞き、「YES」とこたえたら紹介してもらいましょう。紹介なら予約を受けてくれる事がありますので!
⑤ ホットペッパーで評価が高い美容室に行ったのに下手な美容師に当たった。
ホットペッパーで評価が高い美容室に行ったのに下手な美容師に当たったと言う意見については以下で解説していますので一度ご覧ください。
⇒ホットペッパーでは上手い美容師が見つからない理由
まとめ
これまで色々と説明させていただきましたが、上手な美容師というのは結局のところ、お客様の数(指名数)が多いです。
これは一度担当させていただいたお客様が満足するので、再度同じ美容師にやってもらいたいという思いで指名するからですね。そして、そんな人気美容師の予約を取るのは難しいのですが、ご紹介という形であればなんとか時間を空ける事も期待できます。
ですので、あなたの周りで素敵なヘアスタイルの人を見つけたら紹介してもらうというのが上手な美容師を見つける方法という結論になります。
★指名客数が多ければ上手いとは限りませんが、本当に上手い美容師であれば指名客数が多いのは当たり前です。
私の感覚では本当に上手い美容師であれば、3年ほど美容師を続けていれば、毎日が指名客でいっぱいになるハズです。つまり新規客など募集しないハズです。
しかし残念ながら、何年も美容師として仕事をしているのにYoutubeやホ●ペッパーなどで新規客を集めている美容師がいるようですが、もうこれは下手くそとしか思えませんね。(一応個人的見解ですと書いておきます^^)